現代社会では、口臭を気にする人が増えています。
昔と比べて清潔さへの意識が高まっているのかもしれません。
仕事の場でもスマートさや身なりの清潔感が求められます。
商談中に相手の口臭が気になって集中できなかった経験や、自分自身の口臭が気になり、相手が鼻を触る仕草が気になったことがあるかもしれません。
大事な商談が口臭のせいでうまくいかなかったとすれば、本当にもったいないですね。
強い口臭があると周囲の人に不快感を与えてしまいます。
それが原因で人間関係が悪くなることもありますので、自分の口臭には気を配りたいところです。
口臭と言えば中高年の男性をイメージする人が多いかもしれませんが、口臭に悩む子どもや女性が増加しているそうです。
子 ど も
現代社会はストレスが多いと言われています。
大人だけでなく、最近では子ども達もストレスを感じることが増えてきました。
ネットの普及によるいじめの陰湿化、学級崩壊、両親の関係の悪化や虐待、忙しい習い事など、子ども達も様々な要因からストレスを受けています。
ストレスを感じると、体内で交感神経が優位になり、唾液の分泌が減少します。
また、最近の子ども達は柔らかい食べ物ばかり選んだり、固い食べ物を避ける傾向があります。
昔と比べて噛む機会が減少した為、唾液の分泌が低下していると考えられます。
唾液には口の中の食べかすを洗い流し、酵素の働きによって細菌の増殖を抑える役割があります。
唾液が不足すると口内の細菌が増え、虫歯や歯槽膿漏のリスクが増大します。
実際に子どもが口臭を発していることは少なからずあります。
子ども自身が気づかない場合が多く、親がそれに気付くことが多いです。
子どもの口臭の主な原因は、以下のようなものが考えられます。
歯磨き不足
歯磨きが十分でないと、食べかすや雑菌が残り口臭の原因になります。
虫 歯
虫歯があると、そこに雑菌が増えて口臭が発生することがあります。
口 呼 吸
口を閉じずに呼吸することで口の中が乾燥し、唾液の分泌量が減少することにより雑菌が増えて口臭が生じることがあります。
消化機能の低下
ストレスなどが原因で消化が悪くなると、口臭の原因になることがあります。
もし、子ども同士で口臭の話題が出ると本人にとっては辛いことです。
口臭が強くなると、いじめの一因にもなることがあり、さらに口臭が悪化することでストレスが増幅されるという悪循環に陥ることもあります。
親としては、以下のような方法で口臭対策を行ってみると良いでしょう。
仕上げ磨きを手伝う
歯磨きの後に親が磨き残しや口腔内の点検も兼ねて仕上げ磨きをしてあげることで、しっかりと汚れを落とせます。
口呼吸を注意する
子どもが頻繁に口を開けて呼吸をしていたら、子どもにそれとなく注意を促すことが大切です。
普段から顎の運動を意識的に行ったり、食事の際にしっかりと噛むことが口臭改善につながります。
これらの方法で子どもの自尊心を守りながら口臭改善を図ってみましょう。
女 性
最近では口臭で悩む女性が増えています。
特に女性の場合、頑固な便秘が原因の口臭やホルモンバランスの乱れによって発生する口臭があります。
腸内環境の悪化に伴う口臭
腸内環境が悪化すると、口臭が発生することがあります。
特に極端なダイエットや十分な水分摂取が無い状態が続くと便秘が起こりやすくなります。
その結果、腐敗臭のような口臭として現れることもあります。
これは、腸内に溜まった便から出る有害物質が血液の流れに乗って呼気として出てくるためです。
食事内容は腸内の状態に大きな影響を与えます。
食物繊維を豊富に含む野菜や果物を摂取することで、腸内の善玉菌の増加や腸内環境の改善が見込めます。
一方、高脂肪な食品や加工食品を過度に摂取すると、腸内のバランスが乱れる可能性があり、口臭を悪化させる可能性があります。
食事内容に注意を払うことで、腸内環境が整えられるようになり、口臭が軽減されることが期待できます。
ホルモンバランスの変化に伴う口臭
女性の場合、生理周期や妊娠、更年期などの時期にホルモンバランスが変動することがあり、そのことが原因で口臭が発生することがあります。
生理周期
生理周期の変化に伴い、女性のホルモンバランスが変動します。生理前や生理中にはエストロゲンやプロゲステロンのレベルが変化し、これが口腔内の細菌バランスに悪影響を与えることがあります。口腔内の細菌が異常繁殖することで、口臭が発生する可能性があります。
妊 娠 時
妊娠中もホルモンバランスが大きく変化します。
女性ホルモンが大量に分泌されるため、歯茎の腫れや歯肉炎などが起こりやすくなり、口臭が発生することがあります。
また、つわりで食事が十分にとれず、唾液の分泌量が減ってしまう上に、人によっては歯磨きが不十分になって歯周病のリスクが高まります。
更 年 期
更年期は女性のホルモンバランスが大きく変動する時期です。
エストロゲンの減少に伴い、唾液の分泌が減って口が乾く、いわゆるドライマウスが起こりやすくなるため、歯周病のリスクが増加します。
高 齢 者
年齢を重ねると、加齢臭と呼ばれるニオイが発生しやすくなります。
また、高齢になると老人臭と呼ばれる独特のニオイも生じることがあります。
年を取ると唾液の分泌量が減少するため、口の中のあらゆる場所に細菌が付着しやすくなります。
これが口臭を引き起こす大きな要因となります。
口臭を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
歯と舌のケアをしっかり行う
歯磨きだけでなく、舌の汚れもきちんと取り除きましょう。
よく噛む
食べ物をよく噛むことで唾液の分泌を促進し、口内を清潔に保ちます。
こまめに水を飲む
適度に水を飲むことによって、口の中の乾燥を防ぎ、唾液の分泌も促しますので口臭予防に有効です。
これらの対策を実践することで、口臭が軽減することが期待できます。
ま と め
現代社会では、口臭に対する意識が高まり、清潔さが重要視されています。仕事でも身なりの清潔感が求められ、口臭が人間関係に影響を及ぼすこともあります。特に商談など重要な場面で口臭が気になることでうまくいかないこともあるようです。
子どもにおいては、歯磨き不足や虫歯、口呼吸、ストレスなどが原因で口臭が発生することがあります。子どもが口臭に悩む場合、親としては歯磨きのサポートや食事の見直し、口呼吸の改善などが有効です。
女性も口臭に悩むケースが増えており、便秘やホルモンバランスの変化によって口臭が引き起こされることがあります。腸内環境の改善や食事内容に注意することで口臭改善が期待されます。生理周期や妊娠、更年期などのホルモン変動も口臭に影響を与える要因です。
高齢者においては、加齢臭や老人臭と呼ばれるニオイが発生しやすくなります。また、年齢と共に唾液の分泌量が減少していく傾向がありますので、口臭に悩む人は少なくありません。歯と舌のケアやよく噛むこと等が口臭対策として有効です。
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